徳島ガンバロウズ、ホーム2戦で約1.37億円の“価値”を創出|B.LEAGUEクラブ単体で初の「試合興行による地域への効果」調査
株式会社メディアドゥ(東証プライム 3678、本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO 藤田 恭嗣、以下「当社」)は、2025年11月15日(土)、16日(日)の2日間、徳島県那賀町のとくぎんトモニアリーナ那賀(那賀町総合体育館)で開催された男子プロバスケットボールB3リーグ「徳島ガンバロウズ」のホームゲーム(対 岐阜スゥープス戦)で、ホームゲームが地域社会にもたらした価値を定量的に可視化する調査を実施しました。
調査の結果、2日間の開催により、社会的価値は約1億2,068万円、経済波及効果は約1,680万円となり、合計で約1億3,700万円の価値が創出されたことが明らかになりました。レギュラーシーズンのホームゲーム興行の価値を定量測定する取り組みは、B1・B2・B3を通じて、クラブ単体として初の事例です。
本調査について
本調査は人口約6,200人※の中山間地域に位置する自治体・那賀町で開催された2試合のホームゲームを対象に、ホームゲーム開催が地域社会にもたらした「財務諸表には現れない社会的価値および経済波及効果(潜在的財務価値)」を金銭換算しました。
※徳島県推計人口(令和7年9月1日現在)
本調査は実施主体である当社のほか、徳島ガンバロウズを運営する当社子会社・株式会社がんばろう徳島、徳島県、那賀町などで構成する官民プラットフォームによる共同事業で、国土交通省「地域生活圏形成リーディング事業(調査業務)」採択事業の一環として実施したものです。
調査・分析はB.LEAGUEをサポートし、B.LEAGUE ALL-STAR GAMEを対象に同様の指標で調査を行っているEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に委託しました。
調査概要
調査対象:B3「徳島ガンバロウズ」ホームゲーム(対 岐阜スゥープス戦)
試合開催日:2025年11月15日(土)・16日(日)の2日間
開催場所:とくぎんトモニアリーナ那賀(所在地:徳島県那賀郡那賀町和食郷字南川136番地2)
対象者:ホームゲーム観戦者(2日間 計2,086 人)、那賀町民(非観戦者)、徳島ガンバロウズ関係者(行政・パートナー・運営スタッフ・ボランティア)
調査手法:観戦者(試合会場でアンケート)、非観戦者(那賀町広報誌・LINE・メール等で回答依頼)
| 調査対象ステークホルダー | 概要 | 設問数 | 調査サンプル数 | 総人数 |
|---|---|---|---|---|
| ホームゲーム観戦者 | ・現地にてアンケート調査を実施 ・那賀町民と町外居住者に分けて設問を設計 |
32問 | 808人 | 2,086人 |
| 那賀町民 | ・那賀町でのホームゲームを観戦はしていないが、開催を認知していた町民のみを対象 ・那賀町でのホームゲーム終了後、町民LINEや広報誌、町役場にてアンケートの協力を依頼 |
28問 | 54人 | 5,681人※ |
| 徳島ガンバロウズ関係者(行政、株主、パートナー等) | ・那賀町でのホームゲーム終了後にアンケート回答を依頼 ・メディアドゥからアンケートフォームを案内 |
27問 | 83人 | 約500人 |
| ホームゲーム当日の運営関係者(ボランティアスタッフ含む) | ・現地控室にアンケート調査用紙を設置 ・那賀町でのホームゲーム終了後にアンケート回答を依頼 |
27問 | 20人 | 81人 |
※アンケート結果をもとに全人口のうち価値を感じた人の数を推計
価値の算出方法
①社会的価値:以下の5項目について各3問アンケートし、回答されたWillingness to Pay(支払ってもよいと思える金額)をもとに金額換算。
1.ウェルビーイング(幸福感、楽しさ)
2.集団的アイデンティティ(シビックプライド、帰属意識)
3.ソーシャルキャピタル(コミュニティでのつながり)
4.ヒューマンキャピタル(自己成長)
5.ヘルスリテラシー(健康)
②経済波及効果:観戦者の消費(宿泊・交通・飲食等)や試合の運営費等をもとに試算。
調査結果
・有効回答者数:計965人
・財務諸表に現れない価値:約1億3,700万円
<内訳>①社会的価値: 約1億2,068万円、②経済波及効果:約1,680万円
調査結果の意義
徳島ガンバロウズのホームゲームで創出された財務諸表に現れない価値は、約1.37億円となりました。
本調査結果を踏まえると、2日間で約6,300人が観戦した今季開幕戦(徳島市開催)のように、より多くの観戦者を集める形で開催した場合、創出される価値の裾野がさらに広がる可能性があると考えられます。
また、1シーズンを通して見た場合、徳島ガンバロウズのホームゲームは、今回開催した那賀町にとどまらず、徳島県全体に対しても一定の社会的・経済的価値をもたらしていると位置づけることができます。
同種調査との比較
また、本調査では、全ステークホルダーが投下したコストに対して、いくらの社会的価値が創出されたかを示すSROI(社会的投資収益率)は4.08と、過去のB.LEAGUE ALL-STARの調査と比較しても高水準となりました。これは100円の投資が408円分の社会的価値を生み出したことを示しています。
この要因として、試合観戦者がウェルビーイングなどの社会的な価値に対して支払ってもよいと考える金額(Willingness to Pay)が通常購入されるチケットの金額よりも高額であったことが挙げられます。
| 社会的価値の各項目 | ①観戦者(人) | ②社会的価値 (億円) | ③経済波及効果(億円) | ④財務諸表に現れない価値(②+③/億円) | ⑤投下コスト(億円) | ⑤SROI(②÷⑤) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 徳島ガンバロウズホームゲームin那賀町 | 2,086 | 1.2 | 0.2 | 1.4 | 0.3 | 4.08 |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2023 in水戸 | 約6,000 | 8.8 | 1.2 | 10 | 2.6 | 3.38 |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2024 in沖縄 | 約13,800 | 28.2 | 8.4 | 36.6 | 8.2 | 3.46 |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2025 in船橋 | 約19,000 | 52 | 12.8 | 64.8 | 10.9 | 4.79 |
社会的価値の各項目について、観戦者が非常に高い割合で価値を感じていることも特徴です。観戦者が社会的価値を感じた割合は、5つの項目すべてにおいて、B.LEAGUE ALL-STAR GAME(2023年水戸、2024年沖縄、2025年船橋)を上回る結果となりました。
特にウェルビーイングは、約95%が幸福感・楽しさを実感したという結果となりました。
加えて、集団的アイデンティティやソーシャルキャピタルの割合も高く、90%以上の観戦者が、徳島ガンバロウズのホームゲームを通じて、地域に対する誇りやコミュニティのつながりといった社会的価値を感じたことが示されました。これらの結果は、ホームゲーム開催が、若年層を中心とした人口流出の抑制や地域の活性化といった観点においても、那賀町に一定の貢献を果たしていることを示唆するものです。
| 観戦者が社会的価値を感じた割合 | ウェルビーイング | 集団的アイデンティティ | ソーシャルキャピタル | ヒューマンキャピタル | ヘルスリテラシー |
|---|---|---|---|---|---|
| 徳島ガンバロウズホームゲームin那賀町 | 95.1% | 90.6% | 91.2% | 85.2% | 72.5% |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2023 in水戸 | 86.0% | 34.3% | 61.7% | 55.0% | 45.7% |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2024 in沖縄 | 87.8% | 83.9% | 80.1% | 71.8% | 56.8% |
| B.LEAGUE ALL-STAR 2025 in船橋 | 92.2% | 89.6% | 74.6% | 66.7% | 49.9% |
アンケートで寄せられた声(抜粋)
- いつも観戦していると全力になっている自分に気づきます。(観戦者)
- 好きだった徳島がさらに好きになりました。日々の嫌なこともガンバロウズのために頑張れる。(観戦者)
- 私は那賀町出身で、子どものころはプロスポーツを観戦する機会がありませんでした。那賀町の子どもたちが身近に感じられる機会が増えて嬉しく思います。(観戦者)
- これからも世代を超えて大人から子どもまで、楽しんで観戦に来られるような、アットホームな試合会場であってほしいです(観戦者)
- 高齢化で寂しくなりつつある街が少しでも活性化する一助になってほしいです。(那賀町在住・非観戦者)
- 自身がバスケット経験者で、我が子にもバスケをして欲しいですが、那賀町にはバスケのチームはなく、とても残念です。ガンバロウズの力で、子供達がバスケに触れ合える機会をどんどん増やして欲しいです。(那賀町在住・非観戦者)
今後の展開について
本調査により、徳島ガンバロウズのホームゲーム開催が地域にもたらす価値の一端を、定量的に把握することができました。得られた結果は、人口減少や地域活力の維持といった課題を抱える那賀町に限らず、徳島県全体におけるスポーツを通じた地域貢献の可能性を示すものと言えます。
今後は、本調査結果を踏まえ、那賀町および徳島県と連携してデータに基づく分析を継続し、スポーツの力を活かして地域社会の課題解決に資する施策の検討・展開を進めてまいります。
メディアドゥの「SC事業(Sustainability Creation)」について
当社は2025年4月、自社の強みを生かした中長期の収益軸構築を目指す注力領域「戦略投資事業」において、地域社会の課題解決に資する事業を「SC事業(Sustainability Creation)」と新たに定義しました。男子プロバスケットボールクラブ「徳島ガンバロウズ」やイノベーションベースなど、当社がイニシアチブを取り多方面の取り組みを推進しています。各自治体や金融機関、地元メディアなどを含む様々な地域のステークホルダーとの信頼・協働関係を深め地域活性に取り組み、地域経済や文化の発展に貢献することで、当社のアイデンティティを体現しながら、地域社会と当社が互いに発展していくことを目指してまいります。