メディアドゥグループのサステナビリティSUSTAINABILITY FOR THE MEDIA DO GROUP
サステナビリティについての基本的な考え方
当社グループは、著作物を生み出す著作者や出版社、著作物を手にするユーザーとそのアクセスポイントの役割を担う電子書店、そしてそれらの媒介たる当社グループとの協創によって社会エコシステムの構築を目指していくことを、ミッション「著作物の健全なる創造サイクルの実現」、ビジョン「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」として掲げています。
したがって、当社グループにとってのサステナビリティとは、自らの事業・提供サービスが健全な経済社会の形成と著作物がもたらす文化の発展に貢献するという責任と自負を持って、役職員が一丸となって積極的に企業活動に取り組むことだと考えています。 こうした考え方のもと、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される環境問題・社会課題に対してもミッション・ビジョンを軸にした経営・戦略を推進し、ESGの切り口で事業機会とリスクを整理しながら、社会課題の解決と持続的な成長を両立させ、企業価値の向上を果たしていきます。
サステナビリティ基本方針
当社グループは、社是に掲げる「成長と可能性」のもと、
100年続く組織を目指すとともに、経営理念の実現に向けて、
その過程において協働するあらゆるステークホルダーの価値の最大化を図る媒介として、
社会インパクトの創出に努めます。
当社グループは、コンテンツが持つ可能性を信じると同時に、
全ての人に平等に豊かな可能性があることを信じ、
このコンテンツと人にまたがる無限の可能性をつなげ、
世界をつなぐ媒介であり続けることで豊かな社会を未来につなぎます。
サステナビリティ関連方針と取り組み
※本文中にある「当社グループ」とは、株式会社メディアドゥ及び当社連結子会社により構成される企業集団を指します。
サステナビリティ推進体制
近年、産業構造や社会情勢の変化のスピードが加速し、事業環境の不確実性が高まる一方、様々なステークホルダーとの共通の価値を見出し、相互補完しながら価値創出していくことの重要性が増大しています。こうした状況を踏まえ、当社では環境問題や社会課題を、事業活動及び企業価値創造にインパクトを与え得るファクターとして、より経営戦略に取り込むべく、リスク管理委員会を改組し、サステナビリティ推進委員会を設置しました。
サステナビリティ推進委員会は、コーポレート部門を管掌する取締役CSO兼CFOを委員長に、人事部門、経理部門のそれぞれを管掌する執行役員を副委員長として、その他事業部門責任者や委員長が指名する当社役職員で構成し、原則年4回(四半期ごとに1回)開催します。同委員会は、気候変動問題等を含む、当社の持続可能性向上に資する機会とリスクの検討・整理、サステナビリティ戦略や施策についての評価、監督及びモニタリング機能の強化を目的とし、開催ごと適切な時期に取締役会に報告します。
また、同委員会は、事務局である経営企画室及び総務部と連携し、社会情勢やステークホルダーからの要請を把握し、自社の中長期的なミッション・ビジョン及び経営戦略との整合を図りながら、当社グループにおける重要課題(マテリアリティ)の特定、見直しを行います。同時に、マテリアリティの特定プロセスにおいて整理された機会とリスクを踏まえ、各部門やグループ会社が取り組むべき具体的なサステナビリティ戦略や目標を設定し、推進主体が定期的にモニタリングすることで推進を図っていきます。

メディアドゥグループのマテリアリティ
当社グループは、サステナビリティ基本方針を踏まえながら、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの同期化をより深化させ、長期的かつ持続的な企業価値向上を実現していくにあたって対処すべき重要課題な経営課題(マテリアリティ)を特定しています。
<特定プロセス>
①課題の洗い出し
・SASB、GRIやIIRCなど国際的な報告のフレームワーク、ESG評価機関の調査項目等を基に、社会課題の洗い出しを実施するとともに、ステークホルダーごとの要請に関する仮説を把握・整理
↓
②課題の分析
・認識した社会課題を含め、当社のパーパスや事業戦略達成に向けた機会・リスクと突合・分析分析結果と事業上のリスクを突合し、ロングリストを作成
↓
③経営陣への報告と評価・検討
・サステナビリティ推進委員会において、ロングリストをステークホルダーに対する影響、当社戦略の達成における影響、環境・社会・経済への影響等を踏まえて優先順位付けを行いショートリストを作成
・ショートリストについて常勤役員会及び取締役会での分析・討議
↓
④マテリアリティの特定
・取締役会での審議・決議を経て、経営上の重要課題として特定
<マテリアリティマップ>

<マテリアリティ>
自然資本の保護と | 環境への負荷低減は、持続可能な地球環境を次世代に引き継いでいくためにも、また、100年先まで続く企業体を目指す当社グループにとっても取り組むべき大きな課題の一つです。当社グループは自らの事業活動で使用する自然資本の実態把握と効率的活用策を講じるだけでなく、業界全体でのプロダクトミックス、資源利用の最適化にも積極的に寄与することで持続可能な業界・事業環境の構築を目指します。 |
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著作物の | 当社グループにとってのサステナビリティとは、自らの事業・提供サービスが健全な経済社会の形成と著作物がもたらす文化の発展に貢献する、という責任と自負を持って役職員が一丸となって積極的に企業活動に取り組むことです。Mission/Visionとも合致する、この実践と体現が企業価値創出の根源であるとの認識のもと、事業活動を遂行します。 |
働きやすい | 社是において「人が成長し続ける限り、メディアドゥも成長し続ける」と示している通り、「人材」は持続的成長に必須の経営資源です。社員一人ひとりの「人としての成長と可能性」を最大限に引き出し、自立を促しながら、自己の成長を実感してもらい、自らの可能性を感じながら率先してチャレンジできる環境を創造します。 |
イノベーティブ | 社是に掲げるとおり、従業員一人ひとりの可能性を信じ、自己成長や自身の挑戦が会社の成長に繋がるwin-winの関係となることを目指します。また、研修制度や評価システムの改善・充実により、イノベーションを武器として変化の中に機会を見出し、新たなアイデアを形にする、あるいは課題解決へと繋げていくアントレプレナーシップの醸成に努めながら人材の開発と育成に取り組みます。 |
地域の | 当社グループは社会の持続可能性と当社グループの提供価値の同期化をより一層、進化させていくために、社会と当社グループの関係性のあり方を常に意識します。同時に、社会や地域が抱える課題に対して、自らの枠を超えて、あらゆるステークホルダーと協働するコレクティブインパクト・アプローチに取り組むことで社会インパクトの創出に取り組みます。 |
先端 | 当社グループは、社会や業界が抱える課題に対して、テクノロジーファーストでのソリューション開発・提供に取り組みます。また、当社グループは自らのデジタルトランスフォーメーション(DX)への挑戦と実践によって、多様なステークホルダーの多様な価値観に応じたプロダクトやサービスを提供し、コンテンツ業界のDXを支える存在となることを目指します。 |
情報セキュリティ | 当社グループでは、豊かな文化発展のための社会インフラを提供し、著作物の健全なデジタル流通と創造サイクルの構築というミッションを実現するためには、著作者、出版社、書店、ユーザー(読者)といった各ステークホルダーが安心・信頼して利用できる仕組みやシステムの構築が不可欠との前提に立ち、情報セキュリティの確保は経営上の重要事項として、全社課題としてその強化に取り組みます。 |
戦略投資の | 当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化を図ります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオを構築に取り組み、ありたい姿として掲げる「Publishing Platformer」を実現していきます。 |
ガバナンス強化 | 当社グループでは、経営のグローバル化が進む中で、更なる業容拡大、企業価値の向上の観点から、コーポレート・ガバナンスの充実による経営の健全性と透明性の向上が重要な経営課題であると認識しています。公正かつ透明性、実効性の高い経営の実現に向けて、取締役会の監督のもと、適切な資源配分、意思決定の迅速化等、コーポレート・ガバナンスにおける不断の改善を図ります。 |
コンプライアンス | 健全性の向上のためには、企業倫理の確立や意識の全社的な浸透が必須であり、これにより当社グループや各機関及び全役職員一人ひとりが的確、かつ公正な意思決定を行う風土が醸成されると考えます。同時に、企業市民として有する社会的責任を常に意識して行動することが様々なステークホルダーからの信頼の獲得に繋がるという認識のもと、事業活動を遂行していきます。 |