絵本や教科書、小説や漫画など、誰しもがこれまでの人生を過ごす中で必ず触れてきた紙の本は、私たちの知的好奇心を満たし、文化の発展には欠かせない重要な“コンテンツ”です。

私たちメディアドゥグループは、「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッションに掲げ、日本文化の発展と豊かな社会づくりに貢献すべく、社会全体のデジタルシフトの流れの中で、電子書籍の取次事業を中心に企業成長を続けてきました。更に、新型コロナウイルスの感染拡大により社会の在り方は大きく変わり、リモートワークの浸透など、人々の生活仕様のデジタル化がより一層進行しました。他方、国内外の移動規制解除やマスク着用の緩和が見られる近頃は、コロナ禍で浮き彫りとなった「デジタル」だけでは補えない「リアル」の大切さが再認識されております。

このような環境下において、国内出版市場についても電子書籍市場は順調に成長する一方で、特に紙書籍出版と、それらを取り扱うリアル書店の衰退・減少は続いており、これは出版業界の深刻な課題の一つとなっております。

広い売り場面積を持ち、自分自身がこれまで知り得なかった様々なジャンル・世界を知ることができる本と出会えるリアル書店は、地域に根付くいわば「文化の一部」であり、重要なコンテンツ発信拠点であると考えています。 戦略投資事業の一つであるFanTop事業では、NFTテクノロジー（非代替性トークン）を活用してリアル書店・紙書籍出版の活性化を目指します。紙書籍にNFTデジタル特典を付与することで、紙書籍自体の値上げ・実売率の向上を実現することができ、更にこれまで複製可能で価値を保つことが難しかったデジタルコンテンツそのものにも、FanTopの機能拡充によって“資産性”をもたらすことができるのです。

これらは、長らく電子書籍流通事業で培ってきた出版業界における信頼と、出版社と電子書店の間に存在する唯一無二の業界ポジションをもつ私たちだからこそできる取り組みであり、出版業界、ひいてはコンテンツ業界の発展に寄与すべく引き続き事業に邁進してまいります。